ShopifyでNFTが販売できる?特徴と販売方法/作り方を紹介
NFT初心者向け公開日 : 2022年02月07日 | [更新日] 2022年05月01日
近年、NFTの市場拡大に伴い、さまざまなマーケットプレイスがリリースされています。
同時に多くのクリエイターが市場に参入しており、さまざまな作品が出展されているため、消費者が興味あるカテゴリーでも全ての作品を確認することは困難です。
コンセプトやテーマなど、世界観を練りこんだNFTアートを作成しても他者のコンテンツに埋もれてしまい、見てもらえない可能性があります。
そんな中、ShopifyがECサイトでNFT作品を販売できるサービスのβ版を公開し、注目を集めています。
Webでの販売が得意な方や自分の作品をもっと販売したいクリエイターの方は、本記事を参考にECサイトでNFT作品を販売してみましょう。
- Shopifyが提供するNFT販売サービスの特徴
- ECサイトでNFT作品を販売する方法
- NFTアート作品の作り方
目次
- Shopifyが提供するNFT販売サービスの特徴
- ブランディングしたECサイトでNFTを販売できる
- クレジットカードでの販売に対応
- ShopifyでNFT作品を販売する6ステップ
- 1:アメリカを拠点にしたECストアを用意する
- 2:Shopify Plusに加入する
- 3:ShopifyのNFTベータプログラムへ参加申請を行う
- 4:クレジットカード決済サービスを選択する
- 5:仮想通貨で購入できる代替決済方法を選択する
- 6:NFT作品を作成し、販売を行う
- Shopifyで販売するNFTアート作品の作り方
- Shopify Plusで代替決済方法が使えるECサイトを用意する
- 決済方法を仮想通貨にして、アート作品を出品する
- まとめ:ECストアでNFT作品が販売できるサービス「Shopify」に注目
Shopifyが提供するNFT販売サービスの特徴
Shopifyとは、ECサイトの開発・運営を助けるプラットフォームです。175の国で利用されており、100万店以上に導入されています。
Syopifyでアカウント作成とベーシックプランの月額29ドル(約3,300円)を支払うだけで、ECサイトを作成できる気軽さが特徴です。
ECサイト向けのサービスを行っているShopifyが、ECサイトでNFT作品を販売する独自サービスのβ版を公開しました。
SyopifyのNFT販売サービスの特徴は下記2つです。
- ブランディングしたECサイトでNFTを販売できる
- クレジットカードでの販売に対応
従来のNFT作品とは、まったく違った方法で販売ができるため、世間から注目を集めています。
一般的なNFT作品の販売方法を知りたい方は「OpenSeaは儲かる?NFTの購入・販売の売買方法を丁寧に解説」をあわせてご覧ください。
ブランディングしたECサイトでNFTを販売できる
SyopifyのNFT販売サービスは、ブランディングしたECサイトでNFTを販売できます。
従来では、OpenSeaやRaribleといった「マーケットプレイス」と呼ばれるプラットフォームに、NFT作品の登録・販売が一般的です。
構造上はECモールと同じなため、用意されたプラットフォーム上でNFT作品のやり取りを行います。
そのため、競合他社との差別化が難しく作品のブランディングがうまくいかないなど、販売戦略における不自由さがありました。
一方、ShopifyのNFT作品販売サービスでは、自身のECサイトでNFTを販売できます。
作成したNFT作品のコンセプトやテーマにあわせて販売ページの変更が可能なため、販売ページに訪れたユーザーへNFT作品の世界観を伝えやすいメリットがあります。
従来の販売方法では、作品のみで競合他社との販売競争に勝つしかありませんでしたが、ShopifyのNFT販売サービスによって、ブランド化されたNFT作品が販売できると見込まれています。
クレジットカードでの販売に対応
ShopifyのNFT販売サービスを利用したNFT作品は、クレジットカードでの購入が可能です。
NFT作品は、基本的に仮想通貨のみで販売されており、消費者がNFT作品を購入するためには、仮想通貨を保有している必要があります。
クレジットカードの対応により、暗号通貨に精通していない消費者もNFT作品を購入できるきっかけになり、気になっている作品を購入するために仮想通貨を扱う必要がなくなります。
同時に、ShopifyのNFT販売サービスは、対応している仮想通貨は300種類を超えており、MetaMaskなどの登録も必要ありません。
MetaMaskについて知りたい方は「MetaMaskとは?MetaMaskの作り方・入金・出金方法などを紹介」をご覧ください。
気軽にNFT作品の取引ができれば、NFTに興味を持つきっかけにもなり、NFT作品の露出や仮想通貨を保有する消費者の増加が見込まれています。
ShopifyでNFT作品を販売する6ステップ
ShopifyでNFT作品を販売する方法は下記6ステップで行います。
- アメリカを拠点にしたECストアを用意する
- Shopify Plusに加入する
- ShopifyのNFTベータプログラムへ参加申請を行う
- クレジットカード決済サービスを選択する
- 仮想通貨で購入できる代替決済方法を選択する
- NFT作品を作成し、販売を行う
2022年1月現在、ShopifyのNFT販売サービスはβ版のため、一部の国や地域でしかサービスが利用できません。
マーケットプレイスに出店しているけどなかなか売れない方や、自身のマーケティング知識を活かして効率的に販売したい方は、チャレンジしてみましょう。
1:アメリカを拠点にしたECストアを用意する
本記事では、一例としてアメリカを拠点にしたECストアを開設する方法を紹介します。
詳しくは後述しますが、Shopifyのベータプログラムに参加申請を行い、承認してもらう必要があるため、アメリカに法人の設立を行っておくと安心できるでしょう。
アメリカに法人設立を行う方法は下記表を参考にしてください。
法人設立までの流れ | 所要日数 |
進出形態の選定 | 1日 |
法人設立地域の選定 | 1日 |
会社名の決定 | 1~3日 |
定款の登録 | 2~7日 |
第一回取締役会の開催&取締役選任 | 1日 |
連邦雇用者番号の取得 | 6~10日 |
ビジネスライセンスの取得 | 6~10日 |
年次報告申請 | 30~90日 |
株式の発行 | 1~2日 |
州雇用者番号の取得 | 1~3日 |
BE-13関連の書類を提出 | 1日 |
書類に住所などの記入が必要なため、必要に応じて通訳を雇ったり物件を借りたりし、正確に記入を行いましょう。また、代行業者や法律事務所などの力を借りてもよいです。
その後は、Shopifyのサービスを利用してECサイトを作成しましょう。
2:Shopify Plusに加入する
ShopifyのNFT販売サービスを利用するには、Shopify Plusへの加入(アップグレード)が必須です。
Shopify Plus公式サイトから、「Start upgrading in minutes. It’s time to grow.」と書かれた見出し下部の青いボタンをクリックし、確認画面で承認を行うと数分でアップグレードできます。
注意点として、Shopifyのベーシックプランの利用料金が月額29ドルに対し、Shopify Plusの利用料金が月額2,000ドルかかることは覚えておきましょう。
3:ShopifyのNFTベータプログラムへ参加申請を行う
Shopify Plusの加入が完了した後、ShopifyのNFTベータプログラムにて参加申請を行います。
参加申請を行う方法は、ShopifyNFTベータプログラムの申し込み画面から、「Apply now」のボタンをクリック、その後表示されるリクエストフォームの記入を行うと申請が送付できます。
申請が受理されるとNFT作品を販売できるようになるため、記入事項に間違いがないか慎重に行いましょう。
4:クレジットカード決済サービスを選択する
ShopifyのNFTベータプログラムに申請が受理された後、クレジットカード決済サービスを選択します。
クレジットカード決済サービスを行うには、Shopifyペイメントを活用しましょう。
Shopifyペイメントの設定は、以下6ステップで行えます。
- 管理画面から、[設定] > [決済] > [支払いを表示する] と遷移します。
- [取引を表示する] をクリックします。
- [エクスポート] をクリックします。
- エクスポートを希望する取引範囲とCSVファイルの種類を選択し、[残高の取引をエクスポートする] をクリックします。
- 管理画面に戻り、[設定] > [決済] に移動します。
- Shopify ペイメントセクションで [アカウントの設定を完了する] をクリックします。
Shopifyペイメントを有効化すると、決済方法をすべて受け付ける設定になっており、販売する通貨と異なる通貨での利用が可能です。
5:仮想通貨で購入できる代替決済方法を選択する
決済サービスの代替決済方法を選択すると、仮想通貨で購入できます。
選択方法は下記5ステップです。
- 管理画面から、[設定] > [決済] に移動します。
- 代替決済手段セクションで、[代替決済手段を選択する] をクリックします。
- リストの「Coinbase Commerce」「Bitpay」「CoinPayments」から1つ以上選択します。
- 選択した決済サービスのアカウント資格情報を入力します。
- [有効化する] をクリックして、決済サービスの利用を有効にします。
代替決済方法を選択しなければ、NFT作品を販売できないため、必ず1つ以上選択しましょう。
6:NFT作品を作成し、販売を行う
代替決済の設定後は、通常のECサイトと同様に販売を行いましょう。
販売する商品の登録やコンセプトにあわせて、自由にECサイトの改築を行い、商品のブランド化を進めましょう。
2022年1月現在では、ECサイトによるNFT作品の販売事例がほとんどないため、競合他社が少ない新規分野で伸びしろがあります。
インターネットで行える広告(リスティング広告・ディスプレイ広告)やSNSで行える広告など、デジタル広告を有効に活用し、プロモーション活動を通じて消費者の認知を広げていきましょう。
Shopifyで販売するNFTアート作品の作り方
Shopifyで販売するNFTアート作品の作り方は以下の2ステップです。
- Shopify Plusで代替決済方法が使えるECサイトを用意する
- 決済方法を仮想通貨にして、NFTアート作品を出品する
NFT作品は、写真やイラストなどといったデジタルデータであれば、なんでもNFT作品にできるため、小学生が出品した事例もあります。
Shopify Plusで代替決済方法が使えるECサイトを用意する
NFT作品は、デジタルデータをブロックチェーン上に投下することでできます。
ブロックチェーンとは、取引履歴を暗号技術によって過去から1本の鎖のようにつなげ、正確な取引履歴を維持する技術です。
Shopify Plusで代替決済方法を使えるECサイトの用意が、NFTアート作品をブロックチェーン上に投下する準備になります。
マーケットプレイスでのNFTアートの作り方は「【超入門】NFTアートの作り方!クリプトアート作品を作成しよう」で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
決済方法を仮想通貨にして、アート作品を出品する
決済方法を仮想通貨にしてアート作品(デジタルデータ)を出品すると、ブロックチェーン上にデジタルデータが投下され、NFT化されます。
前提条件として、仮想通貨はブロックチェーン技術を利用しているだけであり、仮想通貨そのものはブロックチェーンではありません。
そのため、仮想通貨で購入されたデジタルデータがNFT化されるわけではないことを覚えておきましょう。
従来のマーケットプレイスでは、マーケットプレイスそのものがブロックチェーン上に存在しているため、出品した作品がNFT作品として扱われています。
まとめ:ECストアでNFT作品が販売できるサービス「Shopify」に注目
Shopifyが提供するNFT販売サービスの特徴は2つです。
- ブランディングしたECサイトでNFTを販売できる
- クレジットカードでの販売に対応
ShopifyでNFT作品を販売する方法は6ステップです。
- アメリカを拠点にしたECストアを用意する
- Shopify Plusに加入する
- ShopifyのNFTベータプログラムへ参加申請を行う
- クレジットカード決済サービスを選択する
- 仮想通貨で購入できる代替決済方法を選択する
- NFT作品を作成し、販売を行う
Shopifyで販売するNFTアート作品の作り方は2ステップです。
- Shopify Plusで代替決済方法が使えるECサイトを用意する
- 決済方法を仮想通貨にして、アート作品を出品する
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NFT Now編集担当者です。誰でも簡単にNFTが売れる・買えるようにするために、どこよりもわかりやすい情報発信をしています。 大手仮想通貨メディアで執筆を担当しており、暗号資産について知見を蓄えております。