Steam運営会社のCEOがNFTを導入しない理由を語る
NFTニュース公開日 : 2022年03月02日 | [更新日] 2024年10月01日
大手ゲームプラットフォーム「Steam」の運営会社「Valve」のCEOであるGabe Newell氏は、ゲーム雑誌とのインタビューの中で同社がNFTを導入しない理由について語りました。
悪質なNFT業者の多さを問題視
Newell氏はインタビューの中で、昨年SteamがNFTや暗号資産に関わるタイトルをBANしたことで、他社に取り残される懸念はないのかと問われました。
すると彼は、Ubisoft、Bandai Namco、Square Enixといった他社が投資していることを踏まえると、懸念はたしかに残ると答えました。
その上でNewell氏は、NFTの技術については「面白いことができそう」と前向きな意見を示す一方で、NFTの事業者については「プラットフォームユーザーの利益にならない」との意見を示しています。
Newell氏は続けて「デジタルオーナーシップや、シェアドユニバースの概念は確かに魅力的です。しかし、その分野の参加者は怪しげな行動ないしは犯罪行為への関与が疑われるユーザーが多い。私達にとっては技術よりも、その利用者が重要なのです。」と述べました。
Newell氏のNFT業者に対する視線は厳しく「技術を自分の金儲けかマネーロンダリングの道具にすることしか考えていない人が多い」と断じ、「そのような人たちとは取引したくない」と締めくくりました。
実はいち早く暗号資産を取り入れていたSteam
Steamは2016年という業界でも比較的早い時期に、ビットコインを決済手段に取り入れていました。
しかし、手数料の増大や、相場が安定しないことを理由に1年後の2017年にビットコイン決済を廃止しています。
当時のValve社は、特にボラティリティを、決済として用いるにはあまりに大きなマイナスであることを認め、暗号資産をサポートするプラス面を大きく上回っていると判断しました。
また、暗号資産を利用した不正行為は、この当時から大きな問題となっていたようで、この期間中にSteam内で行われた暗号取引の大部分は不正行為によるものだったと、Nowell氏は振り返ります。
さらに、この不正行為はまさに制御不能の状態で、現在のNFT市場は同じ問題に直面しているだろうとも、付け加えました。
関連記事:NFTを扱うゲームがSteamの規約違反に、NFTゲームの課題とは?
参考:Valve CEO Gabe Newell Praises NFT Technology, Criticizes Bad Actors
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