人気ゲームSTALKER2がファンの反発にあいNFT導入を断念

NFTニュース

公開日 : 2021年12月20日 | [更新日] 2024年11月01日

ウクライナに拠点を持つゲーム会社「GSC Game World」は、最新作である「STALKER2: Heart of Chernobyl（ストーカー2：ハートオブチェルノブイリ）」にNFTを導入することを断念すると発表しました。

理由はゲーマーたちからの反発があまりに大きかったためです。

NPC（ノンプレイヤーキャラクター）として登場する権利やゲーム内アイテムにNFTを付与して販売する予定を発表した直後、ゲーマーコミュニティは大きく炎上しました。

プレイに影響したり、NFTアイテムによってゲームに有利不利が生じることはないと説明したものの、反発は収まらずわずか1日でNFT要素を完全に取り除くことを発表したのです。

pic.twitter.com/mffnmpiQiw

— S.T.A.L.K.E.R. OFFICIAL (@stalker_thegame) December 16, 2021

「我々はファンやプレイヤーを最優先に考えている。」と声明を発表し、ようやく炎上は収まりを見せました。

過去に様々な紆余曲折があり、実にシリーズ13年ぶりとなる待望の新作だったものの、今回の騒動によってさらにケチがついた結果になってしまったのです。

どうしてゲーマーたちはNFTに反発するのか？

それではどうしてゲーマーたちはNFTをゲームに導入されることを嫌うのでしょうか？

実はSTALKER2だけでなく、他のゲームでもNFTの導入には反発が起きています。

ゲーマーたちからの反発を生む理由は次の2つだと言われています。

• NFT導入に必要なブロックチェーンを使うと電力消費が激しく環境破壊に繋がっている
• NFTはそもそも投機的な要素が強く、高価格での転売や詐欺がゲーム内にも広まっていくのがイヤだ

純粋にゲームを楽しみたい人にとっては、NFTを使ってお金を稼いだりできることは全く必要ではないのでしょう。

NFTゲームでアセットを盗まれるという事件も起きていることからNFTにあまりいい印象を持っていないゲーマーもいます。

「俺たちはゲームで稼ぎたいんじゃない。楽しみたいんだ。」というゲーマーたちはかなり多いです。

Play to Earnの世界観は多くの人たちの働き方を一変させる可能性を秘めていますが、ゲームにこの要素を導入するかどうかは慎重にならざるをえません。

特に大手ゲーム会社はゲームの規模が大きく、ユーザーの声に左右されることは必至です。

NFTゲームが広まるとしたら、規模の小さな会社が開発したゲームからになるでしょう。

参考：Polygon “STALKER 2 developer cancels NFT plans after blowback”