30万ドル相当のNFTを誤って3000ドルで売却するも返還は実現せず・・・
NFTニュース公開日 : 2021年12月15日 | [更新日] 2024年11月01日
数字の入力ミスのようなヒューマンエラーは、誰しもが一度はやったことがある単純なミスです。
しかし、そのミスのせいで数十万ドル規模の損失を被ったことのある人は少ないのではないでしょうか。
一瞬の集中力の欠如で数十万ドルの損失
Ape #3547
Todays Sale: 59.99 ETH ($226,692.01 USD)
Previous Sale: 0.75 ETH ($2,834.12 USD)
Delta: 59.24 ETH ($223,857.89 USD)#BoredApes #BAYC pic.twitter.com/DSpXa31oGb— Bored Ape Bot (@BoredApeYC_Bot) December 13, 2021
NFT投資家であるMax氏は11日、著名なNFTコレクションであるBored Ape Yacht ClubのNFTの一つをOpenSeaに出品しました。
Bored Ape Yacht Clubは高級なNFTコレクションとして有名で、1つあたり最低でも数十万ドル規模で取引が行われています。
Max氏は、そんな貴重なNFTを75ETH(約30万ドル)で販売しようとしましたが、誤って0.75ETH(約3000ドル)で販売してしまいました。
誤った値段を設定した理由についてMax氏は「毎日たくさんのNFTを管理していたから、集中力を欠いてしまっていた。」と振り返っています。
Max氏は誤出品したことにすぐに気が付きましたが、出品のキャンセルを行う間もなく、一瞬にして購入されてしまい、数十万ドルが消えました。
OpenSeaには、格安NFTを見つけたら自動で購入を行うBotを使っている投資家も存在しており、Max氏が出品したNFTは、このBotに見つかってしまったのではないかと考えられています。
NFT取引の無効化・返金は成立しない
このようなミスは金融業界では「ファットフィンガー・エラー」と呼ばれており、NFT以外の取引でもたびたび発生しています。
2014年には、ある日本人投資家がファットフィンガー・エラーでトヨタ株の57%を取得しそうになる事件がありました。
株式取引などの伝統的な取引の場合は、このような明らかなエラー取引は成立する前に何らかの警告が出されますし、取引成立後でも必要な手続きを踏めば返金が成立する場合もあります。
しかし、NFTなどの暗号通貨取引の場合は、取引の中央管理者が存在しないため、取引の無効化や返金は成立しません。
Max氏が誤って出品してしまったNFTも、返還されることなく、Botによってすぐに約25万ドルで転売されました。
暗号通貨市場で類似の事件はたびたび起こっている
2019年には暗号通貨「Tether」を開発した企業が誤って通貨を過剰発行してしまい、回収騒ぎになったことがありました。
他にも、ウォレットへの送金に際して、送信先のウォレットアドレスや送金額を誤る事例はたびたび発生しております。
今回25万ドル以上の損失を被ったMax氏は「この業界は歴史が浅く、自分のせいでも技術者のせいでも、悪いことが起こるものです。」と冷静に今回の件を分析し、「いつまでも失敗を引きずるものではなく、忘れて次のステップに進みましょう」と前向きなコメントを付け加えました。
NFT取引やウォレットを扱う際の注意点については当サイトの以下の記事でも紹介しておりますので、ぜひご覧ください!
MetaMaskとは?MetaMaskの作り方・入金・出金方法などを紹介
OpenSea(オープンシー)の使い方を徹底解説!購入/販売別に紹介
参考:Bored Ape Yacht Club: Someone accidentally sold a $300,000 NFT for $3,000
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NFT Now編集担当者です。誰でも簡単にNFTが売れる・買えるようにするために、どこよりもわかりやすい情報発信をしています。