刑務所に服役中のロシア人、NFT販売で家族と支援団体に収益を送る
NFTニュース公開日 : 2021年11月18日 | [更新日] 2024年12月01日
刑務所に服役中のロシア人が、NFTアートの作成・販売を通じて家族と支援団体に売上を送っています。
ロシア人の名は、パベル・スカズキン(Pabel Skazkin)といい、現在31歳です。
iPadを使ってデジタルアートを作成し、NFTとして販売しています。
スカズキンが刑務所に収監された理由は、麻薬密売の罪です。
2017年にダークネットマーケットプレイスの違法オンラインショップで雇われ、大麻を受け取って売人に渡す役割をしていました。
その大麻を持っているところで警察に逮捕されてしまい、懲役6年を宣告され流刑地に送られることとなったのです。
初めて送られたブリャンスクの流刑地では、ネット環境はなく、iPadなどの使用も禁止されて自由が全くない状態でした。
服役してから3年、減刑の申立が認められ別施設に移動したことで、インターネットや電子デバイスの使用が可能になり、書き留めていたスケッチを次々とデジタルアートに変換していったそうです。
スカズキンのNFTアートは、これまで生きてきた人生やロシアの司法制度についての考えを反映したアート作品となっています。
NFTを使った表現活動をしているということで、スカズキンを支援しようという人も現れました。
ロシアのNFTコミュニティーで知り合ったNFTトレーダーのイリア・オルロフ(Ilya Orlov)もその一人です。
オルロフは主にNFTアートの作成に必要な資金援助を行っています。
2人は共同のインタビューで、「最初に変えるべきなのはロシアの刑務所だ」と発言しています。
というのもロシアの刑務所は残酷なことで知られていて、刑務官による組織的な拷問や性的暴行が頻繁に行われているからです。
3時の父でもあるスカズキンは同じような境遇に苦しむ受刑者とその家族を支援するNGO団体「Rossia Behind Bars」にも寄付をしています。
作品の売上はスマートコントラクトを使って3分割され、3分の1ずつスカズキンの家族、オルロフ、Rossia Behind Barsに分配される仕組みになっています。
人権やジャーナリズムといった問題にも大きな影響を与えるスカズキンの活動は、NFTの新たな可能性を感じさせてくれるものではないでしょうか。
参考:coindesk japan “服役中のロシア人、NFT販売で家族と受刑者仲間を支援”
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NFT Now編集担当者です。誰でも簡単にNFTが売れる・買えるようにするために、どこよりもわかりやすい情報発信をしています。