EU議会は匿名自己管理型ウォレットからの送金に制限を設ける方針
NFTニュース公開日 : 2023年03月29日 | [更新日] 2024年11月01日
CoinDeckが閲覧した文書によると、3月28日にEUの議員によって投票される予定の計画では、匿名の自己管理型ウォレットからの多額の暗号資産の送金が禁止されるとのことです。
欧州議会の経済・自由委員会は、暗号通貨、NFT、メタバースが金融犯罪に利用されるのを防ぐ方法について数カ月間の議論を経て、3月28日に新しいマネーロンダリング防止(AML)計画についての投票を行う予定です。
現在の案では、トレーダーは1,000ユーロ(1,080米ドル)以上の暗号通貨の匿名送金・受け取りを禁じています。ただし、身元を確認できる場合もしくは規制対象の暗号プロバイダーが関与している場合は取引が許可されます。CoinDeckによると、この法律の最初の草案はさらに厳しいものでしたが、3月22日の内部会議で緩和されたとのことです。なお、個人間の暗号送金(友人間の多額の支払いなど)は、これまで通り認められます。
また、この法案は企業が7,000ユーロ以上の現金を受け取ることを禁止し、EUの反マネーロンダリング機関であるAMLAを新たに設立することを定めています。
この法案を成立させるには、EU議会とEU加盟国を代表する欧州理事会の双方で合意する必要があります。欧州理事会は昨年、銀行や暗号プロバイダーが匿名コインを取り扱うことを禁止しようとし、zcash、monero、dashなどを無記名株などの匿名金融商品と同列に扱いました。
議会の草案はそこまで踏み込んでいないようですが、匿名暗号口座を禁止し、プライバシーコイン、ミキサー、タンブラーの使用を、マネーロンダリングのリスク評価の際に考慮すべき追加要素とみなしています。
議会の計画では、EUの暗号プロバイダーは、登録もライセンスもない外国のプロバイダーとコルレス契約を結ぶことを禁止する予定です。また、NFTプラットフォームはマネーロンダリング規制の対象となり、DAOについては、身元が確認できる人物が管理している場合に限り規制対象となるとのことです。
参考:EU Lawmakers to Vote on Limited Ban on Self-Hosted Crypto Payments
WRITER
NFT Now編集担当者です。誰でも簡単にNFTが売れる・買えるようにするために、どこよりもわかりやすい情報発信をしています。